また、ヒット商品を手にした経営者ほど失敗しやすい傾向があります。ヒット商品が出ても、必ず「衰退する時期」が
やってくることを忘れてはいけません。ヒット商品がでると必ず需要を満たす事ばかりに頭が行き、次の商品開発がおろそかになり、
安易な方向へ走るケースが多いのが現実です。
ヒット商品がでると会社が安定していると勘違いを起こし、計画性がなくなり、次の年からの税金に対処できなくなり、倒産するケースもでてきます。
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[失敗例:A] 自社の主力商品が好調に売上を伸ばし、ある程度経営が落ち着いてきた段階で主力製品一本に執着していては 今後の経営に不安だからと、経営者が独断で「これはいける」と思い込み、さらに銀行からの借入し、大量に 仕入れるが、販売がうまくいかず過剰な在庫を抱え、今までうまく回っていた運転資金が底をつき、金融機関への 返済もままならない状態となってしまった。この場合、周りが社長の独断的な経営判断に歯止めができなかったことと、 仮に止めていたにも関わらず社長独断で進めていたとすれば、現場とのギャップがかなりあった事が大きい。 |
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[失敗例:B] この会社の場合は、ほとんどが広告宣伝からの顧客の誘因が必要な会社です。たまたま広告で企画した商品が爆発的に ヒットし、その後も販路を拡大するために広告枠を広げ、次から次に無理な宣伝費を投入した。ところが、全てヒット したわけではなく、売上を確保するための広告展開となり、目先の売上や新しい企画に囚われ、実績に基づく検証が できなかったことが裏目となり、この会社の致命傷となった。 |
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[失敗例:C] 病院を開業し、3年後には3つの病院を展開していた病院が、その後2年もたたない内に、いきなり銀行からの融資が止まり、 さらに二重リースやオーバーローン、その他の不正事項が明らかになり、窮地に追い込まれる。 このケースでは、事業拡張で資金繰りを相談にした相手が、最初から計画的な手口で医院内に入り込み、信頼関係を作り、 財務や経理を担当し、悪徳業者と吊るんで二重リースやオーバーローンを組ませ、病院を窮地に追い込んだケースである。 |